うたのみあらか

かみほめ つちほめ たてまつる みそひとつ

詠歌目録

CC0
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800 700 600 500 400  300 200 100 001 
847. おとさやかくくる玉水 息すがら山峡なかば澱も澄むべし
徳島県三好市 奥祖谷二重かずら橋 「おくいや」「かずらばし」
841. 愛づるせなひるがへすごとてらふごと確けく告らすいろもいろなれ
阿遅鋤高日子根神のいろも 下照比売命 「したてるひめ」
839. 越し雪の百代の御名さやにしく山かげいたき浅間の神なれ
浅間の神 木花咲耶比売 「このはなさくや」
837. けざやかに嘶け磨墨 及き及かれまどひもしらに競ひつぐとそ
福岡県岡垣町 景石神社 牧神社 「けいし」「まき」
819. 六が岳 墜つる夕陽は頑是なく伸す菜の花を焼きつくすごと
筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり 「おんがの」
816. おうすなるお伽の花もさかりよと聞かば恋ほしもゆるぎの松にも
品川区 大崎鎮守 居木神社 「おおさき」
815. 丘はらの小碓やしろのさきがけの雉子狩りかてにゆるぎの橋うら
品川区 大崎鎮守 居木神社 「おおさき」
812. 凡ろかにおとない来たる東雲もかさね禾のみにみのらす神なれ
ひととせの神 宇迦の神 大年神 「おおとしのかみ」
803. 鴛鴦も割くおいどのあらかとよ 終ど倦まずしり据う食き飲きのはて
福岡県大任町 道の駅 おおとう桜街道 「おおとうさくらかいどう」
802. 驕り咲くお片しららか訪いしらいうたかたつどうべきにしあらむも
福岡県大任町 道の駅 おおとう桜街道 「おおとうさくらかいどう」
801. 豊前坊 買い掛かるらん柚こしょう しば嗅がせてや人もよこさん
福岡県添田町 道の駅歓遊舎ひこさん 「かんゆうしやひこさん」
                                                                                                                  
799. 巫の祈ぎすこぶる鳴すに慈悲知らにあたかも離るる迦毛の神なれ
迦毛大御神 阿遅鋤高日子根神 あじすきたかひこね」
794. はろばろに眺めおこせば善き子らの競いかけゆく学び舎のかげ
英彦山花園スロープカー 花駅 旧英彦山小学校校舎 「はなえき」
786. 雨もよいののめくならばとりすえてふしてこもりて祈ぎたき神なれ
神の御座船 天鳥船神 「あめのとりふね」
766. なんとして風の追うまま向くままに立ちゆきかてぬ 息むみ安み
福岡県筑前町中牟田 朝倉街道 「ちくぜん」「なかむた」「やす」
764. 春遠みまだきまだるき秋にこそ桜咲くらめ来らく隈なく
福岡県朝倉市馬田 キリン花園 「あさくら」「まだ」
763. 浅み深みくらべきぬれば破れ御輿まだき坐しまし高む水かも
福岡県朝倉市山田 三連水車の里あさくら 「あさくら」「やまだ」
759. 三隈川落ゆる香の魚たたえなば火に焼べてむや身から食らうに
大分県日田市 日田鮎やな場 「ひたあゆやなば」
756. 土の饗 みづはの謡 のどけきに幸く呼ばさね遠つ学び舎
福岡県東峰村 つづみの里 「つづみのさと」
754. 見まくほし富士を恋ほしみつい詣でんつゆの逢瀬のかすみな天降り
千葉県富津市豊岡 訶具都智神社 「ふつつ」「しみんのもり」
752. 愛つづる籠の鳥 破りがてに去りねんごろ切れぬ かなしみあらか
福岡市天神 伊藤伝右衛門別邸 赤銅御殿跡 「あかがねごてん」
747. 気宇や真帆 うがちし八百日杲々とまばゆき末をえも幸うべし
筑豊電鉄 希望が丘高校前電停 「きぼうがおかこうこうまえ」
720. 犬鷲のひめく白山ましろなるやさし比売御にしらさるるまま
石川県白山市 白山比咩神社 「しらやまひめ」
                                                                                                                                                                                                                                     
578. 善哉にあらぬ身すがらいかでかは洗わざるやは浸け代なきにも
神奈川県鎌倉市 銭洗弁財天宇賀福神社 「ぜにあらい」
554. 名にしおうあべこべ神は目の鞘もさ外れさるるめぐし女子なれ
天邪鬼の由 天探女 「あめのさぐめ」
532. 晴れの間や花そ待つらむ訪いてしが まみえばよき日菖蒲しむべし
西武新宿線村山駅 北山公園 東村山菖蒲まつり 「ひがしむらやま」
506. 八つ宮に八つ子そろわぬ乳飲みどち いづこいつくか活津彦根子
神戸市 生田裔神八社 一宮神社 「いちのみや」
                                                                                                                  
499. おろがまな 父の御夜を抱きてけむ寓処のなごりうつす皇庭
福岡県北九州市八幡西区黒崎 岡田神社 「おかだぐう」
466. すすむ方に御厄むかえし八十ひとがしかと詣づるも路次の祥かも
京都市北区 西賀茂角社町 大将軍神社 「にしがも」「すみやしろ」
463. 枝折らるるつかさよなにそ千の道も怖気はらえる翁神なれ
潮の神 道引きの神 塩土老翁 「しおつちのおじ」
453. 御輿においでたまわばくらやみもにきびてわたす多摩の神なれ
武蔵国の守り神 大國魂神 「おおくにたまのかみ」
451. 御上幸い野辺にくちゆく吾がみよと頼もし熊鰐そ崗のおさなる
崗県主の祖 熊鰐命 「おかのあがた」
446. 弧ひきたる黄金のどちは不精にも降り明かすらむ怜悧めかして
壱岐の島 月讀神社 「こくぶ」「ひがしふれ」
436. 子は国の大珠よ ほそき濫觴も大海充つる子よ いつきなな
東京都小平市小川町 小平神明宮 「こだいら」
435. 木高きは郎子ひらく新田の芽い生す貴の寓処なりけり
東京都小平市小川町 小平神明宮 「こだいらしんめいぐう」
408. 棄て宮にくびきとかれし隠し神 つれさらばやときざはし見まくし
八幡西区 香月 旧大辻炭鉱 山神宮跡 「かつき」
401. 此の神はいつく樟にもまぐわしく正勝吾勝勝速日とう
福岡県小郡市 今隈地区 天忍穂耳神社 「いまぐま」
                                                                                                                  
382. わが居り処おんみ仮漆めくむかしいろ 旧型客車や灯そあたたかき
国鉄室木線 遠賀川-室木 昭和六十年四月一日廃止 「おんががわ」「むろき」
381. 菜の花の惚気うとみて岸卉燃し落ちゆく玉よ六が岳がり
筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり 「おんがの」
373. 天降りこし日真名子の座も揺るぎしか 飛石疾墜 四海に先駆く
直方 下境 須賀神社 直方隕石 世界最古の落下目撃事例 「しもざかい」
370. 清朝ににじむにき日の夕立ちて秀づ兄らは夜露に果てにき
直方 向野堅一記念館(鞍手郡新入村生まれ) 「しんにゆう」
369. 地の子らの万福結びし瀟家こそ三太の放りける御徳なるめり
直方 新町 直方歳時館(旧堀三太郎邸) 「しんまち」
368. 魁なりと聞く貝島の祖はひづちわらべ守りつつ緑づきゆく
直方 殿町 多賀町公園 貝島太助像 「とのまち」
367. 世はふれど降らざる路の丸なりの千尋の傘のふるびやはする
直方 ふるまち通り 古町商店街 「ふるまち」
365. のぼりくだり往来盛る街村にたぐりし徳は仁の字なるめり
直方 長崎街道沿いの町(1736年より) 「のおがた」
359. 宵うかつ玉の爆ぜなば画眉たらし遠賀の水面にののめく夏よ来
直方 のおがた夏まつり 花火大会 「のおがた」
354. 橋ふめば鳥の逃げたつ野路のさき おがたまのきは佇まいつつ
直方 多賀公園 黄玉樹(おがたまのき) 「のおがた」
353. 胸三寸 飲むや事成し顔にみる太助の魄のこもりあらぬかも
直方 石炭記念館(旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所) 「のおがた」
348. 海べりの九郎の城はさながらに桐の花をなみはかなくなりにき
八幡西区 黒崎城 元和元年(1615年)廃城 「くろさき」
340. くしはみづら としはわずかに晏駕へて千代に祀らるる水天さまなれ
壇ノ浦にほどけしおさなみかど 安徳天皇 「あんとく」
339. おみなこの錆びなばいつき快癒さし祈念なさるる比売の神なれ
平家のまかたち おみなやまいの救い神 榊姫 「さかきひめ」
337. 生おしたる下々の糧にも艶めかし日めくりめぐむ食の神なれ
五穀養蚕の神 大宜都比売 「おおげつひめ」
336. 伽こいし陽貴のそばに庇恵あれとめしあげらるる御饌の神なれ
外宮の度相に坐す神 豊受比売 「とようけひめ」
335. 追分に来ては去りゆくたまのおの仮庵にも添う道の神なれ
皇大神宮大宮所の地主神 猿田彦か大田命か 興玉神 「おきたまのかみ」
333. 沖つ辺にながすみぐしの垂乳女は尚武もしたふ比売の神なれ
聖母 神功皇后 息長帯比売 「おきながたらしひめ」
331. 紘八方一つ家となす令しけば和となす国の一の君なれ
初代天皇 神日本磐余彦 「いわれひこ」
329. 斎みあらば近つ湊に来立ち召し島へつ見やる比売のすえなれ
田島 辺津宮の比売 市杵島姫 「いちきしまひめ」
326. むす波の並みの果てしにかしこまばたまも潮つく海つ比売神なれ
天孫奉り祭らるる三女神 道主貴 宗像神 「むなかたみつひめ」
325. 澄みの江にみたまおきてはよるへにも潮けぶりたつ海つ柱なれ
海の三柱 住吉神 「すみよしみつはしら」
324. めす海の漬つるほとりに頑とさし萎ゆることなき磐の比売なれ
常しえに絶えぬ磐の神 にびに隠るるうつくし神 磐長姫 「いわながひめ」
323. 小寂びたる野暮れの世ゆりはや去なばなごり尽くまじ花の比売なれ
栄ゆれど命みじかき花の神 富士の社の浅間神 木花咲耶姫 「このはなさくや」
321. 晃芯の灯のまなこもて玉鉾の累をかまえるさいの神なれ
道の神 導きの神 庚申の神 塞の神 猿田彦 「さるたひこ」
320. めずらしき浮かれの舞いもめのとくとあでしはだけし猿女祖なれ
芸能の神 舞踊の女神 天宇受賣 「あめのうずめ」
319. にき洲のにぎ敷島の後の世の御子につらなす遠つ祖なれ
天孫 日向初代 瓊瓊杵 「ににぎのみこと」
317. 不義あらばつるぎの仇と貫き討てる鎮し灼たし香取神なれ
武つ神 剣神 経津主 「ふつぬし」
315. 天の橋ゆおしほゆる音に身をのろみ道をかへせる勝速日なれ
稲穂神 五皇子のつかさ 天忍穂耳 「あめのおしほみみ」
314. 言承けはしろく逆手と抜き打ちて敷くふしがきに隠るる神なれ
言知る神 えびす神 事代主 「ことしろぬし」
313. 気高きは水辺の里にかくれます館も湛わし諏訪神なれ
諏訪の神 建御名方 「たけみなかた」
312. 波はてゆ漕ぎ漕ぎきてはひとつ釜 なむちのわざをすくる神なれ
小さきこぼれ神 少彦名 「すくなひこな」
308. 櫛ともす暗き黄泉路に利口まし秘めしむつみを結ぶ比売なれ
白山の比売 菊理媛 「くくりひめ」
306. ひさなりし流漂の不虞もこすなみのうたに枕きけるえびす神なれ
流されて戻りし天磐樟船の神 えびす神 蛭子命 「ひるこ」
                                                                                                                  
288. 黒衣づく炭鉱線は煙にとけひとつアルコのさびしおかれぬ
筑豊本線 小竹駅 小竹町民グラウンド 保存機 アルコ23号 「こたけ」
272. 渡らへる貨車に祀るは真黒なる艶めく生肌燻ぶる木骸
筑豊本線 若松-原田 「わかまつ」「はるだ」
271. 粥の肴は吉凶つぐるかび一朶 生えて春めくつくしうつくし
筑前国 御笠郡 原田宿 筑紫神社 粥卜祭 「はるだ」
262. 夢寐うつつ新菓珍味の愉絶ほしみ含みてしかな 道の神たたかむ
長崎街道 筑前六宿 遠賀郡黒崎宿から御笠郡原田宿まで 「ちくぜん」「むしゆく」
261. 嘗めてしが さしもゆかしき菓子もよい 何方にも食らう道のみたから
長崎街道 砂糖の道 シュガーロード 「ながさきかいどう」
256. 長津野は化石の洲にましますか 西つ東つヤマの溢れき
国鉄香月線 中間-香月 昭和六十年四月一日廃止 「なかま」「かつき」
255. かまえ立ち投ぐる玉もて宝瓶を逐せし館もやがてひさげり
筑豊電鉄 筑豊中間電停 中間パレスボウル(現にしてつストア) 「ちくほうなかま」
253. 文よまば夜籠りかけて夜もすがら暁闇に起つ夢の八衢
山手線 代々木駅 学生の街 予備校の街 「よよぎ」
250. 卉木さえうつろう逢う魔が時に若子屋下につどう 駆けて電車来
筑豊電鉄 希望が丘高校前電停 「きぼうがおか」「こうこうまえ」
245. おおいくさ逐いたつ氷禍あがれども御身くすめり白な智鳥は
特別急行 白鳥 大阪-青森 「おおさか」「あおもり」
244. さきながみ憩うほこらの軒したに替うるわらじも御諸なるめり
八幡西区 幸神 幸の神神社 「さいのかみ」
238. 大事なす神日本なる王子御の謂われひこひくままにありこそ
黒崎 岡田神社 神日本磐余彦 「おかだ」
236. 黒崎に詣で来るたびのどちひとり 興玉さまやりはつなるかも
黒崎 くまで通り商店街 興玉神 「くまでどおり」
211. 難波へと来たる人しな棹しげみ浪華みちひく洞の青海
北九州市八幡西区 舟町 黒崎湊跡 「くろさき」「みなと」
207. 頬あかめ唾吐く喚きのかいやある 一打乾坤 堂下どどめけ
北海道札幌市 札幌ドーム 「ほつかいどう」
                                                                                                                  
190. かいな鳴す身業こそ若やれ 天つ真孫つ曽孫 常つ国しく
神武天皇 神日本磐余彦尊 中州(うちつくに)平定 「かむやまと」「いわれひこ」
184. 赤い靴 駆りし娘の名を問えど外国船は侘び鳴くばかりに
神奈川県 童謡「赤い靴」の少女 「かながわ」
182. かえらざる護国の盾をしのぶればまぶたにちらむ笑顔あどなく
鹿児島県 知覧 万世 指宿 鹿屋 串良 国分 出水 「かごしま」
180. 冬にこそ食うべきもののおおくあれ 風にあしむく川端のれん
福岡県 博多 中洲屋台 「ふくおか」
178. 乳子あやし坐せる清げなたおやめが神祝くみぎわ御田八幡宮
山手線 田町-品川 港区三田 御田八幡神社 「たまち」「しながわ」
177. 里々に色い彩うる武つ国 まほらうららにさえたまうかも
埼玉県 もっとも「市」の多い県 「さいたま」
171. 歳ふれどみましが汲みて製鉄の冷持をになう 幸えみちみち
筑豊電鉄 土手の内電停 遠賀川水源地ポンプ室 「どてのうち」
168. えも垂らふまぶた暇なきここちよさ 八尋む鉄路しらべゆかしく
筑豊電鉄 黒崎車庫前電停 「くろさき」「しゃこまえ」
165. 千々舞うは黒川しらす星の子か 浮きつ沈みつ翠ちらめき
筑豊電鉄 筑豊香月電停 黒川ほたる祭り 「ちくほう」「かつき」
158. 黄金めき初心めく笑壺恋いしらう駅家よ 泣き顔えや見過ぐすか
筑豊電鉄 希望が丘高校前電停 「きぼうがおか」「こうこうまえ」
156. 日がけりししばのさかえのなごりさえ家居にうずませ見せぬヤマはや
筑豊電鉄 東中間電停 新手五坑(扇浦炭鉱) 「ひがしなかま」
155. 地のそこに黒のたからをほり川の海路ゆわえしかましひらたし
筑豊電鉄 筑豊中間電停 堀川 川ひらた 「ちくほうなかま」
148. こぼしつつ乳のしみしむ柔つ肌 路次に食みなばしづるしづくしづ
黒崎・小倉 パンと洋菓子のシロヤ サニーパン 「しろや」
146. 熊の地や路次のしるべは幸の白 寿の紅かさね天さす
北九州市八幡西区 黒崎 三菱化学 紅白煙突 三柱 「くろさき」
143. あなかしこ鉄路わけゆく旅すがらかしわすすらず小倉かたるな
JR九州 小倉駅 立ち食いうどん ぷらっとぴっと 「こくら」
138. 吹き荒るる波七難もまつろわず 筑前の灯にきょうはよすらむ
北九州市八幡西区 舟町 五卿上陸地の碑 「ふなまち」
136. 洲に夕陽入れば川端きと暮れぬ 宵のかがり火 鵜飼の影絵
水郷 日田 「すいきよう」「ひた」
132. お手引きの利益をこわんよしやそも御影そこなうことな詠まれそ
折り詠み相聞 「おりよみ」「そうもん」
131. 祝かるべき現しの色を言の葉にうたてうたわなうたかたなれば
奉公歌 土地の神さまへの捧げもの 「ほうこううた」
118. 羽含むか狩りたる餌児 裁ち食わし黄嘴閉じぬ間 悠居なくたち
九州新幹線 つばめ 博多-鹿児島中央 「はかた」「かごしまちゆうおう」
117. 小瀬を舞う尾われし鳥よ 里な軒貸しつかわそう 巣づけ妻児と
特別急行 つばめ 東京-大阪 「とうきよう」「おおさか」
116. なみみぎわ 潟におぼれし魚児は君が餌なりしか消息無沙汰
特別急行 かもめ 博多-長崎 「はかた」「ながさき」
112. 見よしかと八洲の天に座しますは君の島おか照らす姉かた
特別急行 にちりん 博多-宮崎 「はかた」「みやざき」
111. はだかみの神うるわしみ讃えなな 吾星があねご明つ星はや
寝台特急 金星 博多-名古屋 「はかた」「なごや」
110. 深々と溺るる老母 穏しき瀬 さきがけぬ今朝 彼はまだ明けず
寝台特急 あかつき3号 新大阪-佐世保 「しんおおおさか」「させぼ」
109. 耳かすかすさぶる風砂たちてなお懸かる梢音 浜路やたのし
特急まつかぜ4号 博多-新大阪 「はかた」「しんおおさか」
107. 幹千本 清らににおうさかりどき眼福いよよなぎさせたまう
寝台特急 さくら 東京-長崎 「ながさき」「とうきよう」
106. 春天下 温気にすごし溺るまま咲くや人中駆くる花王
山陽・九州新幹線 さくら 新大阪-鹿児島中央 「しんおおさか」「かごしまちゆうおう」
                                                                                                                  
100. いくどかの波の興れば樺太に繋ぐ鉄路も海つ霧に消ゆ
宗谷本線 稚内駅 稚泊連絡船 「わつかない」
099. 怒りてし下唇もゆるむ見目朗ら 笑みのさきがけへんなおじさん
詠題 印象に残る新人 「しむらけん」
092. 四分儀を嘗めてとらえし画龍やな わたつかみらがなづる洲ぎわ
山手線 品川駅 測量基点 高輪大木戸 「しながわ」「しながわ」
091. 沁みいらばなおりて詠まむ賀しのうた わたる八十隈しきしまの道
山手線 品川-田町 「しながわ」「たまち」
089. 汐を背になおらせたまえと願かけて咲う稲荷や高輪鎮守
山手線 品川駅 高輪神社 「しながわ」
085. ともがらは故郷に眠りし暮れの寒 汽笛ひびけばいよよ夜深し
山手線 新橋駅 C11 292号機 「しんばし」
084. ゆかばやとうきたつ子らはラジオまねくちさかしらに夜さり深めぬ
山手線 有楽町駅 1957年 そごう開店 「ゆうらくちよう」
074. 名のえにしビルの彼方に思いつつ山見のさんぽ今やならざり
山手線 西日暮里駅 日暮里 富士見坂 「にしにつぽり」
070. かにみるは現なるまじ おみなこのまたがりてその犬と駆けゆく
文京区大塚(旧武蔵国豊島郡大塚) 「おおつか」
065. くまで咲く酉の初冬よいのつじ 奉納提灯おごりて明かし
新宿総鎮守 花園神社 「しんじゆく」
061. 艶麦の美酒の烏帽子の据えあぐら咲みしいざなう宵こ昼こと
恵比寿 えびすさま 蛭子さま 「えびす」
060. 誰のため苦役やわらぐ緩勾路 誰のひらくや名にしとどめな
山手線 目黒駅 権之助坂 説話 「めぐろ」
057. 武庸が加勢つかえし太刀しごと のばしつたうる晩の歳暮
江戸郊外戸塚村 高田馬場の決闘 「たかたのばば」「たかだのばば」
055. 逢瀬なす火はままならず恋の性 八百屋お七も身を焼かれたり
東京都史跡 鈴ヶ森刑場 「すずがもり」
051. そは遺聞 國の末期もあかしけり 火器きずえぐるコンクリの肌
豊後森機関庫 昭和二十年八月四日 「ぶんごもり」「きかんこ」
047. 津はひびきすさべどこさず艦つ垣ゆきつしずみつやわすかむなぎ
若松 軍艦防波堤 「ずずつき」「ふゆつき」「やなぎ」
043. 新進とあけし国北 大名立て 詣でたきは来 稜地の威神
2016年3月26日 新青森新函館北斗 開業 「しんあおもり」「しんはこだてほくと」
040. みあかしの透きて灯るや瑞華糖 甘味とりどり目にも麗し
信州銘菓 みすゞ飴 「みすずあめ」
035. 鬨にぎし馬場参道 来なば見ゆ よき日よき地 祈うもののふ
府中 大国魂神社参道 「とうきよう」「ふちゆうし」
026. おさめ鉾おきて語らひなすきずな結び紐とく地を国となす
平成27年 神田明神遷座400年 一乃宮 大己貴 二乃宮 少彦名 「おおなむち」「すくなひこ」
025. 甘酸いの澱にあわれをもてあそび林檎しみつく奥のみちのく
青森県りんごジュース シャイニー 「あおもり」
019. 過ぎかれて何そなつかしき終の朝 埋けし轍ろ鈍とひかめく
西鉄北九州線 砂津 - 黒崎駅前 1992年10月24日 廃止 「くろさき」「すなつ」
017. 参らせと衆生いざなう御粧雪 四海にはえよ錦の威峰
寝台特急 富士 東京-西鹿児島 「とうきよう」「にしかごしま」
016. 閑をみた組合普請が晒れてなお煤しし栄華の匂いを生せり
直方 石炭記念館(旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所) 「のおがた」
015. 渡らせよ 河童の地蔵まつりしと伝えに聞けばゆかしかの方
戸畑 若戸渡船 若松 高塔山 かっぱ地蔵 「わかまつ」「とばた」
014. 生く日足る日 物見衆生が山をなしはゆる引き札たれ起業祭
八幡 東田 八幡製鉄所 起業祭 「やはた」「ひがしだ」
011. 嵩立つは土にあらずと聞きし山 草むすよすか閑にもがもな
中間 香月 椋枝 大辻炭鉱ボタ山 「かつき」「なかま」
009. くうならば路次にかぐわしサニーなる貴偉のたまもて腹をそみたさん
黒崎 シロヤベーカリー サニーパン 「くろさき」
006. 野に侘ぶる男いさまし頑とたつ 恃みにあらば街にそおかまし
直方 中ノ島 坑夫の像 「のおがた」
                                                                                                                  
001. 潮はやき壇ノ浦が瀬 水天のをさなみたまも泡とほどけし
下関 壇ノ浦古戦場 「しものせき」