うたのみあらか

かみほめ つちほめ たてまつる みそひとつ

長崎市端島 端島神社 海鳴りや子らは隠れていくひさし

長崎県長崎市端島 端島神社 大山祇大神に奉る 八方の海しらぐる地にまなき音のたえては神もうせにけれやも 732. はちえのみ しらぐるつちに まなきねの たえてはかみも うせにけれやも 八方の海精ぐる地に間無き音の絶えては神も失せにけれやも は ちえのみ …

滋賀県長浜市 竹生島 都久夫須麻神社 弁天のわざにそぞろく波ひとつ

滋賀県長浜市 竹生島 都久夫須麻神社 市杵島比売命に奉る 月読の無聊めかして澄まざれば思い寝すらむ浪のしとねに 574. つくよみの ぶりょうめかして すまざれば おもいねすらむ なみのしとねに 月読の無聊めかして澄まざれば思い寝すらむ浪の褥に つく よみ…

唐津市 加部島 田島神社 いくかえり訪いてすぐるや南風

佐賀県唐津市 加部島 田島神社 田心比売命に奉る 風ぬるむべし 入り江ながまし 春は時じみどりこ 比売によすらむ 559. かぜぬるむ べしいりえなが ましはるは ときじみどりこ ひめによすらむ 風温むべし 入り江凪がまし 春は時じ緑児 比売に寄すらむ か ぜぬ…

淡路島 岩樟神社 西へ行く人とながめな絵島浦

兵庫県淡路市 淡路島 岩樟神社 蛭子大神に奉る 澄む月をくくりてうつす海の浦 いにしの人と見るもやいかも 544. すむつきを くくりてうつす わたのうら いにしのひとと みるもやいかも 澄む月を括りて映す海の浦 往にしの人と見る催合い/舫いかも す むつき…

南あわじ市 沼島 おのころ神社 おのづこらるる神つ島

兵庫県南あわじ市 沼島 おのころ神社 自凝神社 伊弉諾大神に奉る 仄さ湧く泡しもみえぬ大いにし いろは知らずまいろはいざなう 543. ほのさわく あわしもみえぬ おおいにし いろはしらずま いろはいざなう 仄さ湧く泡しも見えぬ大往にし 色は/母 知らずま色…

愛媛県 大三島 大山祇神社 すめの岳父の安らけくあれ

愛媛県今治市 大三島 大山祇神社 大山祇命に奉る 伊予の潮いろこの真青荒びをなみ父の鎮みし瀬戸はまほらま 501. いよのしお いろこのまさお さびをなみ かそのしずみし せとはまほらま 伊予の潮鱗の真青荒びを無み父の鎮みし瀬戸はまほらま いよのし お い…

兵庫県淡路市多賀 伊弉諾神宮 国生みの神 おだやかに鎮ます

兵庫県淡路市多賀 伊弉諾神宮 伊弉諾尊に奉る 奉拝に能わざらむやわが父は上古の島に幽りたまいき 485. ほうはいに あたわざらむや わがかそは じょうこのしまに かくりたまいき 奉拝に能わざらむや吾が父は上古の島に幽り賜いき ほうはいに あ た わざらむ…

福岡県宗像市 沖ノ島 道主のむちのいろねのおわす島

福岡県宗像市 沖ノ島 宗像大社沖津宮 田心姫神に奉る 八重の潮 枕きてはるけき島つちのさびてあれかし神さぶるまま 476. やえのしお まきてはるけき しまつちの さびてあれかし かみさぶるまま 八重の潮 枕きて遥けき島地の寂びてあれかし神さぶるまま やえ…

石川県輪島市 舳倉島 奥津比咩神社 海女の島の田心姫

石川県輪島市舳倉島 奥津比咩神社 田心姫命に奉る 青むす辺 卉草いさやぐかむながら 神代におなじ海人のまほらま 447. あおむすへ きくさいさやぐ かむながら かみよにおなじ あまのまほらま 青生す辺 卉草いさやぐ神ながら 神代に同じ海人のまほらま あおむ…

長崎県 壱岐の島 太古より海の要衝 あめひとつばしら

長崎県壱岐市 壱岐の島 言祝く 息の緒ののどめの助けとましまさね 海原の島 夜の月読 445. いきのおの のどめのすけと ましまさね うなばらのしま よるのつきよみ 息の緒ののどめの助けと坐しまさね 海原の島 夜の月読 いき のおの の どめのすけと まし ま…

壱岐の島 月讀神社 みやしろの影うつろえど うつす月はひとつ

壱岐の島 月讀神社 月読命に奉る つつめける樹々のつつめる宵うつつ見つつ月ふる壱岐の津つ浦 444. つつめける きぎのつつめる よいうつつ みつつつきふる いきのつつうら 囁ける樹々の包める宵現見つつ月降る壱岐の津つ浦 つ つめける き ぎのつつめる よ …

和歌山市加太 友ヶ島 苫をもむ大な少なの波たびき

和歌山市加太 友ヶ島 息長帯比売命に奉る 苫ひとつもがくは地祇の潮しるべ まさきくわたせ比売と愛づ児と 420. とまひとつ もがくはちぎの しほしるべ まさきくわたせ ひめとめづこと 苫一つ藻掻くは地祇の潮標 真幸く渡せ比売と愛づ児と と まひとつ もが …

安芸国 宮島 厳島神社 紅葉山公園 まみえなば身を赤らむるいろはかも

安芸国 宮島 厳島神社 紅葉山公園 市杵島比売命に奉る 足をなみきびすを噛むや野のもみじ 目見をえぬまま朽ちゆくましじと 407. あしをなみ きびすをかむや ののもみじ まみをえぬまま くちゆくましじと 足を無み踵を噛むや野の紅葉目見を得ぬまま朽ち逝くま…

宗像大社 大島 中津宮 次い女はつかずはなれず浮かれ坐し

宗像大社 大島 中津宮 湍津比売命に奉る 村わらべ夏七夕にかけはずみ湍津の比売の笑む中つ宮 398. むらわらべ なつたなばたに かけはずみ たぎつのひめの えむなかつみや 村童夏七夕に駆け弾み湍津の比売の笑む中つ宮 む らわらべ な つたなばたに か けはず…

宗像大社 沖ノ島 沖津宮 神つ島おみなこのただひとはしら

宗像大社 沖ノ島 沖津宮 田心比売命に奉る 無垢なるは波のへだつる神つ島 田心の比売のます沖つ宮 397. むくなるは なみのへだつる かみつしま たごりのひめの ますおきつみや 無垢なるは波の隔つる神つ島 田心の比売の坐す沖つ宮 む くなるは な みのへだつ…

筑前国 香椎宮 御島神社 わたつみの髪結い初めし御島かも

筑前国 香椎宮 御島神社 息長帯比売命を偲び奉る 浦は朱ぐれ頬そむる美し比売のかづらく御髪みづらにわかれぬ 387. うらはあけ ぐれほおそむる いしひめの かづらくみぐし みづらにわかれぬ 浦は朱暮れ頬染むる美し比売の鬘く御髪美豆良に別かれぬ う らはあ…

湍津比売命こそ

大島 中津宮の比売 湍津姫 誓ふ 中つ海にたどほく浮ける玉体もつぶらかにます比売のなかなれ 328. なかつみに たどほくうける ぎょくたいも つぶらかにます ひめのなかなれ 中つ海にたどほく浮ける玉体も円らかに坐す比売の中なれ なかつみに た どほくうけ…

田心比売命こそ

沖ノ島 沖津宮の比売 田心姫 誓ふ 沖津ゆりたまゆらさかる御座船に稜威わたらす比売のかみなれ 327. おきつゆり たまゆらさかる ござぶねに りょういわたらす ひめのかみなれ 沖津ゆり玉響離る御座船に稜威渡らす比売の上なれ おきつゆり た まゆらさかる ご…

志賀島 漢委奴国王印 甚兵衛 匣ひらき 南冥 素性さだむ

志賀島 漢委奴国王印 出土の地 偲び言祝く 貢せしおりのみやげか資珂島のくがねのしるします叶の浜 235. みつきせし おりのみやげか しかしまの くがねのしるし ますかなのはま 貢せし折の土産か資珂島の黄金の印坐す叶の浜 みつきせ し おりのみやげ か し…

滋賀県長浜市 竹生島 琵琶湖に浮かぶ姫の首

滋賀県長浜市 竹生島 都久夫須麻神社 市杵島比売命に奉る 刎ねられし姫のこうべがおちかてにうかぶ淡海や みぐしほどろに 216. はねられし ひめのこうべが おちかてに うかぶあうみや みぐしほどろに 刎ねられし姫の首が落ち/復ちかてに浮かぶ淡海や御髪ほど…

佐渡島 風流の先人を偲ぶ

佐渡島 偲ぶ 崎立ちて瞠目しける雅句あれど潮なあらびそ真幸くわたせ 193. さきだちて どうもくしける がくあれど しおなあらびそ まさきくわたせ 崎立ちて瞠目しける雅句あれど潮な荒びそ真幸く渡せ さ きだちて ど うもくしける が くあれど し おなあらび…

宮崎県 青島 昭和中期 新婚旅行の聖地

宮崎県 偲ぶ 青島や見ては詣でくる八十ひとのざざめきたけみ奇岩涸びぬ 192. あおしまや みてはまでくる やそひとの ざざめきたけみ きがんからびぬ 青島や見ては詣でくる八十人のざざめき猛み奇岩涸びぬ あおしまや み てはまでくる や そひとの ざ ざめき…

広島県 安芸の宮島 厳島神社

広島県 安芸の宮島 厳島神社 言祝く いつきなす比売の安芸みや﨟たけて潮みち来なばますうつく島 186. いつきなす ひめのあきみや ろうたけて しおみちきなば ますうつくしま 斎なす比売の安芸宮﨟たけて潮満ち来なば増す美島 いつきなす ひ めのあきみや ろ…

宮城県 松島 「松島や」とは詠まざらし月おぼろ

宮城県 言祝く 見蕩れしは八十の松島 銀いろこゆれる入り江にかかる望月 151. みとれしは やそのまつしま ぎんいろこ ゆれるいりえに かかるもちづき 見蕩れしは八十の松島銀鱗揺れる入り江に架かる望月 み とれしは や そのまつしま ぎ んいろこ ゆれるいり…