うたのみあらか

かみほめ つちほめ たてまつる みそひとつ

直方市

筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり 色めくやさかるばかりの若菜花

福岡県直方市 筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり 言祝く 六が岳 墜つる夕陽は頑是なく伸す菜の花を焼きつくすごと 819. むつがたけ おつるゆうひは がんぜなく のすなのはなを やきつくすごと 六が岳 墜つる夕陽は頑是なく伸す菜の花を焼き尽くす如 むつ…

筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり 月すらもひえびえあさむ花菜むら

筑豊電鉄 遠賀野電停 菜の花大橋あたり 言祝く 菜の花の惚気うとみて岸卉燃し落ちゆく玉よ六が岳がり 381. なのはなの のろけうとみて がんきもし おちゆくたまよ むつがたけがり 菜の花の惚気疎みて岸卉燃し墜ちゆく玉よ六が岳許 なのはなの の ろけうとみ…

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰 稲穂むらさきつ庄屋も見惚るるや

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰 近隣の美田を言祝く 水抜かば瑞禾くがねに斎いつつかすむ福智になびく秋され 380. みずぬかば ずいかくがねに いわいつつ かすむふくちに なびくあきされ 水抜かば瑞禾黄金に斎いつつ霞む福智に靡く秋され み ずぬかば ず…

直方市 中泉駅 岡森堰 豊前の水に関なす堰 設くは筑前上境

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰 言祝く 流れ来し上境には堰たちずしやかにその水嵩ましゆく 379. ながれこし かみざかいには いせきたち ずしやかにその みかさましゆく 流れ来し上境には堰立ちずしやかにその水嵩増しゆく な がれこし か みざかいには …

直方市 中泉駅 岡森堰 米の国は水の国 田枯れもいさかいも 水を尊み

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 岡森堰 感田村庄屋 渡辺善吉を偲ぶ 祖つ田の水を乏しみ井手ひけど懸けし庄屋の情けな流しそ 378. おやつたの みずをともしみ いでひけど かけししょうやの なさけなながしそ 祖つ田の水を乏しみ井手引けど懸けし庄屋の情けな流し…

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 なかいずみ むかし炭積み いま髪摘み

平成筑豊鉄道 伊田線 中泉駅 言祝く ながらえし構えふるくも色さして瑞とめぐるや三色灯 377. ながらえし かまえふるくも いろさして ずいとめぐるや みついろあかり 長らえし構え旧くも色差して瑞と廻るや三色灯 な がらえし か まえふるくも い ろさして …

平成筑豊鉄道 伊田線 藤棚駅 境橋 祈む水の西も東も下境

平成筑豊鉄道 伊田線 藤棚駅 境橋 言祝く 福智山は十里に 水はたなごころ ながめすがしや 境橋の招く 376. ふくちやまは じゅうりにみずは たなごころ ながめすがしや さかいばしのおく 福智山は十里に水は掌 眺め清しや境橋の招く ふ くちやまは じ ゅうり…

直方 南直方御殿口駅 御殿口地蔵 細い道に入って 新町第三公民館の前

平成筑豊鉄道 伊田線 南直方御殿口駅 御殿口地蔵 言祝く 皆に一味の雨そそぐ折あらん願をいだきて立つか地蔵御 375. みなにいち みのあめそそぐ おりあらん がんをいだきて たつかじぞうご 皆に一味の雨注ぐ折在らん願を抱きて立つか地蔵御 みな にい ち み…

平成筑豊鉄道 伊田線 直方-田川伊田 国端の炭都をつなぐ複線路

平成筑豊鉄道 伊田線 直方-田川伊田 往時を偲ぶ のたのたりおがむ彦山川あおみ隊伍つらなし炭車は添うらし 374. のたのたり おがむひこさん がわあおみ たいごつらなし たんしゃはそうらし のたのたり拝む彦山川青み隊伍結びて炭車は添うらし の た のたり …

直方 下境 須賀神社 直方隕石 さすらうこと45億年 天よりくだりて1150年

直方 下境 須賀神社 直方隕石 世界最古の落下目撃事例 素盞嗚尊に奉る 天降りこし日真名子の座も揺るぎしか 飛石疾墜 四海に先駆く 373. あもりこし ひまなこのざも ゆるぎしか ひせきしっつい しかいにさきがく 天降り来し日真名子の座も揺るぎしか 飛石疾…

直方 須崎町 開月館 煤めきてありうつし世もゆめの瀬も

直方 須崎町 開月館 在りし日を偲ぶ 煤けしもさかるおりしにキネマ美しみたびによらしむさすらい人しも 372. すすけしも さかるおりしに きねまいしみ たびによらしむ さすらいびとしも 煤気しも盛る折しにキネマ美しみ度/旅に寄らしむ流離人しも す すけし…

直方 須崎町公園 芙美子碑 少女すこやかにはぐくむ毒と夢

直方 須崎町公園 芙美子碑 偲ぶ カチューシャのすさびて侘びし木賃宿 越す夜も明けぬふみの道やも 371. かちゅーしゃの すさびてわびし きちんやど こすよもあけぬ ふみのみちやも カチューシャの遊びて侘びし木賃宿 越す夜も明けぬ文の道やも かちゅーしゃ…

直方 向野堅一記念館 日清貿易研究所 功も屍も紙一重の夢

直方 向野堅一記念館(鞍手郡新入村生まれ) 氏の芳友を悼む 清朝ににじむにき日の夕立ちて秀づ兄らは夜露に果てにき 370. しんちょうに にじむにきひの ゆうだちて ひいづあにらは よつゆにはてにき 清朝に滲む和日の夕立ちて秀づ兄らは夜露に果てにき しん…

直方 新町 直方歳時館 三太立志伝の瑞兆は海軍払い下げ鉱にあり

直方 新町 直方歳時館(旧堀三太郎邸) 言祝く 地の子らの万福結びし瀟家こそ三太の放りける御徳なるめり 369. ちのこらの まんぷくむすびし しょうかこそ さんたのほりける ごとくなるめり 地の子らの万福結びし瀟家こそ三太の放りける御徳なるめり ち のこ…

直方 殿町 多賀町公園 貝島太助像 偉丈夫の緑ふかめて星凍てつ

直方 殿町 多賀町公園 貝島太助像 偲び言祝く 魁なりと聞く貝島の祖はひづちわらべ守りつつ緑づきゆく 368. かいなりと きくかいじまの そはひづち わらべもりつつ みどりづきゆく 魁なりと聞く貝島の祖は漬ち/泥打ち童守りつつ緑着きゆく かいなり と きく…

直方 ふるまち通り 古町商店街 今は駅前 昔は道沿い 嵩つむ歴史そ名も語る

直方 ふるまち通り 古町商店街 言祝く 世はふれど降らざる路の丸なりの千尋の傘のふるびやはする 367. よはふれど ふらざるみちの まるなりの ちひろのかさの ふるびやはする 世は経れど降らざる路の丸なりの千尋の傘の旧びやはする よはふれど ふ らざるみ…

直方 御館橋 多賀つ神も見まくいざなう陸蒸気

直方 御館橋 往時の眺めを偲ぶ 出つ入りつしば廻らする転車台 高きに見しは遠ちの煙かも 366. でついりつ しばめぐらする てんしゃだい たかくにみしは おちのけむかも 出つ入りつ暫廻らする転車台高くに見しは遠ちの煙かも でついりつ しば めぐらする て …

直方 長崎街道沿いの町 おらが町の 廃るべきかは 元文元年

直方 長崎街道沿いの町(1736年より) 町年寄 庄野仁右衛門を偲ぶ のぼりくだり往来盛る街村にたぐりし徳は仁の字なるめり 365. のぼりくだり おうらいさかる がいそんに たぐりしとくは にのじなるめり 上り下り往来盛る街村に手繰りし徳は仁の字なるめり …

筑前国 直方 南朝ゆかりの地名にあるか

筑前国 直方 由緒を言祝く 赤心の胆気は猛りがちならし おのこますらそ皇方にたつ 364. せきしんの たんきはたけり がちならし おのこますらそ のうがたにたつ 赤心の胆気は猛り勝ちならし 男益荒そ皇方に立つ せきしんの た んきはたけり が ちならし お の…

筑豊本線 直方駅 旧駅舎 昔めくたたずまい 趣向こらせる車寄せも ついに姿をほどかれたり

筑豊本線 直方駅 旧駅舎 偲ぶ 明治の血 湛えたる屋がまえゆり祖の手しのぶ乗り合いあらか 363. めいじのち たたえたるおく がまえゆり おやのてしのぶ のりあいあらか 明治の血 湛えたる屋構えゆり祖の手偲ぶ乗り合い殿 めいじのち た たえたるおく が まえ…

筑豊本線 直方駅 新駅舎 寿像あつらう黒田支藩の表玄関

筑豊本線 直方駅 新駅舎 言祝く おのこみの頑健ひとつ湛わしくかいなひらきて往来に立つ 362. おのこみの がんけんひとつ たたわしく かいなひらきて おうらいにたつ 男身の頑健一つ湛わしく腕開きて往来に立つ おの こみの が んけんひとつ た たわしく か…

筑前 豊前 国境 福智山 異議あらば 首をかけよと 黒田武士

筑前 豊前 国境の山 福智山 黒田家臣 鷹取城主 母里友信の逸話を偲ぶ 祈む富士に後れはとらぬ岳なりと太兵衛の愛づる福智山かも 361. のむふじに おくれはとらぬ がくなりと たへえのめづる ふくちやまかも 祈む富士に後れは取らぬ岳なりと太兵衛の愛づる福…

直方 遠賀川 川筋気質 浮かぶは太助のつらがまえ

直方 遠賀川 川筋気質 先つ兄らを偲ぶ 川筋のたまのおは先駆けの鯉 遠賀に逆えてのぼり龍らし 360. かわすじの たまのおはさき がけのこい おかにさかえて のぼりたつらし 川筋の玉の緒は先駆けの鯉 遠賀に逆えて/栄えて登り立つ/昇り龍らし かわすじの た …

直方 のおがた夏まつり 花火大会 侘びのこり よすがらありや ナイアガラ

直方 のおがた夏まつり 花火大会 言祝く 宵うかつ玉の爆ぜなば画眉たらし遠賀の水面にののめく夏よ来 359. よいうかつ たまのはぜなば がびたらし おかのみなもに ののめくなつよこ 宵穿つ 玉の爆ぜなば画眉垂らし遠賀の水面にののめく夏よ来 よいうかつ た …

直方 中ノ島公園 咲へば男なぐさめてむや己つ故に

直方 中ノ島公園 春を言祝く 中ノ島たおやかに花神やどし遠賀の水はのたりまつろう 358. なかのしま たおやかにはな がみやどし おんがのみずは のたりまつろう 中ノ島嫋やかに花神宿し遠賀の水はのたり順う なかのしま た おやかにはな が みやどし お んが…

直方 中ノ島 遠賀川水辺館 屋にたたば 遠賀彦山 二河もろがかえ

直方 中ノ島 遠賀川水辺館 言祝く のぞき見るおかの館の硝子ごし たがい見つむるととのこひとのこ 357. のぞきみる おかのやかたの がらすごし たがいみつむる ととのこひとのこ 覗き見る陸の館の硝子越し 互い見つむる魚の子人の子 の ぞきみる お かのやか…

直方 阿高神社 天つ水ゆ 地のうずみこは安宅を追われたり

直方 阿高神社 先人の労を偲ぶ 呑む水のおそれを昔語りたる阿高の宮そ堰しとどむる 356. のむみずの おそれをむかし がたりたる あたかのみやそ せきしとどむる 呑む水の恐れを昔語りたる阿高の宮そ堰し止むる/留むる の むみずの お それをむかし がた りた…

直方 庚申社 臨時列車も走る直方五日市発祥の社

直方 庚申社 猿田彦大神に奉る 月替えの五日の市のたまほこのおがみてしかのののの猿さま 355. つきかえの いつかのいちの たまほこの おがみてしかの のののさるさま 月替えの五日の市の玉鉾の拝みてしかのののの猿様 つきかえの いつかのいちの た まほこ…

直方 多賀公園 黄玉樹 国生みの二柱に斎く招霊の古木

直方 多賀公園 黄玉樹(おがたまのき) 言祝く 橋ふめば鳥の逃げたつ野路のさき おがたまのきは佇まいつつ 354. はしふめば とりのにげたつ のじのさき おがたまのきは たたずまいつつ 橋踏めば鳥の逃げ立つ野路の先 黄玉樹は佇まいつつ はしふめば とりのに…

直方 石炭記念館 百とせ逆巻けば響くは怒号か豪笑か

直方 石炭記念館(旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所) 炭鉱王らを偲ぶ 胸三寸 飲むや事成し顔にみる太助の魄のこもりあらぬかも 353. むねさんずん のむやことなし がおにみる たすけのはくの こもりあらぬかも 胸三寸 飲むや事成し顔に見る太助の魄の籠り在ら…