うたのみあらか

かみほめ つちほめ たてまつる みそひとつ

和歌山市加太 淡嶋神社 加太ゆかば見まくあるべき小さ神

和歌山市加太 淡嶋神社 少彦名命に奉る あかときの海のはらものしば凪がばまみゆべきかも ががいも小舟 419. あかときの わだのはらもの しばながば まみゆべきかも ががいもこぶね 暁の海の原面の暫凪がば見ゆべきかも 蘿摩小舟 あ か ときの わ だ のはら…

北九州市 洞海湾 くきのうみ 貴ぶりに色さえてけむ空も海も

北九州市 洞海湾 くきのうみ 息長帯比売命に奉る 熊人の清らの海よ 祈み拝むうつくし比売に水さへすずろく 415. くまひとの きよらのうみよ のみをがむ うつくしひめに みずさへすずろく 熊人の清らの海よ祈み拝む美し比売に水さへ漫ろく く まひとの き よ…

北九州市 洞海湾 くきのうみ えにしもよしも如何でかは 末の身おしむ 祖つ心

北九州市 洞海湾 くきのうみ 熊鰐命に奉る 熊つ海やきのうをはるか見放くれば祖の水押しみ江にし葦みし 414. くまつみや きのうをはるか みさくれば おやのみおしみ えにしよしみし 熊つ海や昨日を遥か見放くれば祖の水押し見江にし葦見し /身愛しみ縁し誼し…

周芳 沙麼之浦 さかきたてて 上かがみ 中つるぎ 下たま 枝にかけて

日本書紀より 周芳 沙麼之浦(すわ さばのうら) 熊鰐命に奉る 水尾なさば潮やととのうおのづから熊鰐やまつらうすめらかしこみ 411. みおなさば しおやととのう おのづから わにやまつらう すめらかしこみ 水尾為さば潮や整う己づ柄熊鰐や順う皇畏み みおな…

筑紫行宮 橿日宮 いさおし君とうつくし比売と 筑紫行幸に住吉の影

筑紫行宮 橿日宮 往古を偲び息長帯比売命に奉る 八重のなみ見延ぶる比売のいつき宮 かしづきあらな かしこみ詣でな 359. やえのなみ みのぶるひめの いつきみや かしづきあらな かしこみまでな または 八重のなみ見延ぶる比売の日繰る地にかしづきあらな か…

筑前国 香椎宮 御島神社 わたつみの髪結い初めし御島かも

筑前国 香椎宮 御島神社 息長帯比売命を偲び奉る 浦は朱ぐれ頬そむる美し比売のかづらく御髪みづらにわかれぬ 387. うらはあけ ぐれほおそむる いしひめの かづらくみぐし みづらにわかれぬ 浦は朱暮れ頬染むる美し比売の鬘く御髪美豆良に別かれぬ う らはあ…

北九州市 八幡東区 枝光 上古のあらまし つちの名は語る

北九州市 八幡東区 枝光 地名の由緒を言祝く 筑紫路に行幸むかうる大禧よと縁を枝にかけ熊鰐は待ち兼ね 346. つくしじに みゆきむかうる だいきよと えにをえにかけ わにはまちかね 筑紫路に行幸迎うる大禧よと縁を枝に掛け熊鰐は待ち兼ね つ くしじに み ゆ…

若戸大橋 くきの海わたる神 戸畑若松 どちの事代主

北九州市 若戸大橋 言祝く 白妙の波頭のわかつ陸々におわすえびすも渡しあうらし 344. しろたえの はとうのわかつ おかおかに おわすえびすも わたしあうらし 白妙の波頭の分かつ陸々に御座す恵比須も渡し合うらし し ろたえの は と うのわかつ お か おか…

洞海湾 くきのうみ 海面に踊るは熊鰐と戯れし波の末

洞海湾 くきのうみ 言祝く 熊鰐の来まし遊びし曩古ゆり澪絶えかてぬ胎母の海なれ 342. くまわにの きましあそびし のうこゆり みおたえかてぬ はらものうみなれ 熊鰐の来まし遊びし曩古ゆり澪絶えかてぬ胎母の海なれ く まわにの き ましあそびし のう こゆ…

筑豊本線 奥洞海駅 舟券やぶれば千々に舞う 夢と日銭のなれのはて

筑豊本線 奥洞海駅 若松競艇場 言祝く 一艇のカウル跳ねたつ轟きよ くきのみなもに踊れうたかた 275. いっていの かうるはねたつ どどめきよ くきのみなもに おどれうたかた 一艇のカウル跳ね立つ轟きよ 洞の水面に踊れ泡沫 い っていの かう るはねたつ ど …

北九州市 若松港 真黒の山はわたつみさまのそなえもの

北九州市 若松港 往時を偲ぶ 尽きかてぬ真黒の玉のかきつみに咲ふごんぞよ歯並みしららに 273. つきかてぬ まくろのたまの かきつみに わらふごんぞよ はなみしららに 尽きかてぬ真黒の玉の掻き積みに咲ふごんぞよ歯並み白らに つ きかてぬ ま くろのたまの …

和歌山県和歌山市 和歌の浦 あかひとの知らぬ浦みの片男波

和歌山県和歌山市 和歌の浦 往古を偲び言祝く 万葉の山辺のみつる潟をなみ海の田鶴らはいづこ去りしか 218. まんようの やまべのみつる かたをなみ わたのたづらは いづこさりしか 万葉の山辺の見/満つる潟を無み海の田鶴らは何処去りしか ま んようの や ま…

千葉県千葉市 稲毛浅間神社 潮干狩る鳥居埋みしアスファルト

千葉県千葉市 稲毛浅間神社 木花咲耶姫命 瓊々杵命に奉る 海や遠ち 稲毛野にしば咲くはなも潮音をおもう此のににぎしさ 214. うみやおち いなげのにしば さくはなも しおねをおもう このににぎしさ 海や遠ち稲毛野に暫咲く花も潮音を思う此の賑々しさ うみや…

北九州市八幡西区 舟町 黒崎湊跡 草長けて石くれひとつ湊跡

北九州市八幡西区 舟町 黒崎湊跡 偲ぶ 難波へと来たる人しな棹しげみ浪華みちひく洞の青海 211. なにわへと きたるひとしな さおしげみ ろうかみちひく くきのあおうみ 難波へと来たる人品棹繁み浪華道曳く洞の青海 なにわへ と き たるひとし な さ おしげ …

沖縄県 民間人を巻き込んだ島嶼戦

沖縄県 昭和二十年 沖縄戦 悼む わたのはらなべてにき凪ぐきょうなれど遠ちにあふれし血汐なわすれそ 206. わたのはら なべてにきなぐ きょうなれど おちにあふれし ちしおなわすれそ 海原並べて和き凪ぐ今日なれど遠ちに溢れし血汐な忘れそ わ たのはら な …

徳島県 鳴門海峡 旗も渦巻く阿波鳴門

徳島県 鳴門海峡 言祝く 時どきにくくる阿波路の潮あらみ巻けば瀬戸鳴る響みの水門はや 204. ときどきに くくるあわじの しおあらみ まけばせとなる とよみのみとはや 時々に潜る阿波路の潮荒み巻けば瀬戸鳴る響みの水門はや と きどきに く くるあわじの し…

佐渡島 風流の先人を偲ぶ

佐渡島 偲ぶ 崎立ちて瞠目しける雅句あれど潮なあらびそ真幸くわたせ 193. さきだちて どうもくしける がくあれど しおなあらびそ まさきくわたせ 崎立ちて瞠目しける雅句あれど潮な荒びそ真幸く渡せ さ きだちて ど うもくしける が くあれど し おなあらび…

神功皇后 息長帯比売命 くきのうみの風に吹かれ

息長帯比売(おきながたらしひめ)命 言祝く 沖つかぜ 汝がまといける垂乳女に四表もなづくめぐしいとしと 188. おきつかぜ ながまといける たらちめに しひょうもなづく めぐしいとしと 沖つ風汝が纏いける垂乳女に四表も懐く愛し愛しと おき つかぜ なが …

広島県 安芸の宮島 厳島神社

広島県 安芸の宮島 厳島神社 言祝く いつきなす比売の安芸みや﨟たけて潮みち来なばますうつく島 186. いつきなす ひめのあきみや ろうたけて しおみちきなば ますうつくしま 斎なす比売の安芸宮﨟たけて潮満ち来なば増す美島 いつきなす ひ めのあきみや ろ…

神奈川県 童謡「赤い靴」 異人さんにつれられて

神奈川県 偲ぶ 赤い靴 駆りし娘の名を問えど外国船は侘び鳴くばかりに 184. あかいくつ かりしむすめの なをとえど がいこくせんは わびなくばかりに 赤い靴 駆りし娘の名を問えど外国船は侘び鳴くばかりに あかいくつ か りしむすめの な をとえど が いこ…

北九州市八幡西区 皇后崎 神功皇后上陸の地

八幡西区 皇后崎 往古を偲ぶ 古記ゆかし海こそ常世がましけれ 笑くはたまゆら后しうるわし 179. こきゆかし うみこそとこよ がましけれ さくはたまゆら きさきしうるわし 古記ゆかし海こそ常世がましけれ笑くは玉響后し麗し こ きゆかし う みこそとこよ が …

山手線 田町-品川 港区三田 御田八幡神社 何処ゆり母も来ますや陸蒸気

田町-品川 御田八幡神社 言祝く 乳子あやし坐せる清げなたおやめが神祝くみぎわ御田八幡宮 178. ちごあやし ませるきよげな たおやめが かむほくみぎわ みたはちまんぐう 乳子あやし坐せる清げな手弱女が神祝く汀御田八幡宮 ち ごあや し ま せるきよげ な …

筑豊電鉄 萩原電停 皇后崎 大姐の沓音たどる熊の崎

筑豊電鉄 萩原電停 皇后崎 往古を偲び言祝く 晴れさして銀の波間に咲いける花のなごりそ皇后崎なる 154. はれさして ぎんのなみまに わらいける はなのなごりそ こうがさきなる 晴れ射して銀の波間に咲いける花の名残そ皇后崎なる は れさして ぎ んのなみま…

蛭子神 恵比須 もどれば結ぶえびす顔

蛭子神 恵比須 言祝く 引く潮に流児の舟路は忽と絶えほまれと結び満ちてそもどす 152. ひくしおに るこのふなじは こつとたえ ほまれとむすび みちてそもどす 引く潮に流児の舟路は忽と絶え誉れと結び満ちてそ戻す ひ くしおに る このふなじは こ つとた え…

宮城県 松島 「松島や」とは詠まざらし月おぼろ

宮城県 言祝く 見蕩れしは八十の松島 銀いろこゆれる入り江にかかる望月 151. みとれしは やそのまつしま ぎんいろこ ゆれるいりえに かかるもちづき 見蕩れしは八十の松島銀鱗揺れる入り江に架かる望月 み とれしは や そのまつしま ぎ んいろこ ゆれるいり…

長崎県 長崎市 祈念坂 たもとに可倶戴天の異教あり

長崎県 言祝く 凪ぐ海を眼下に見やる坂あらば祈念そしなむおのがすべから 142. なぐうみを がんかにみやる さかあらば きねんそしなむ おのがすべから 凪海を眼下に見遣る坂あらば祈念そしなむ己が術から な ぐうみを が んかにみやる さ かあらば き ねんそ…

北九州市八幡西区 舟町 五卿上陸地の碑 古湊に偲ぶ幕末の政変

八幡西区 舟町 五卿上陸地の碑 偲び言祝く 吹き荒るる波七難もまつろわず 筑前の灯にきょうはよすらむ 138. ふきあるる なみしちなんも まつろわず ちくぜんのひに きょうはよすらむ 吹き吹き荒るる波七難も服わず筑前の灯に卿/今日は寄すらむ ふ きあるる …

九州 門司関 山陽本線 門司駅 はずしてつけて関所くぐり

九州 門司関 山陽本線 門司駅 言祝く 頻く波も瀬をわかつまじ塩枯れの銀機を牽かせくくる道ゆき 135. しくなみも せをわかつまじ しおがれの ぎんきをひかせ くくるみちゆき 頻く波も瀬を分かつまじ塩枯れの銀機を牽かせ潜る道行き しくなみ も せをわかつま…

磐長姫(いわながひめ) 頑堅荘厳の美 天孫はわきまえず

磐長姫(いわながひめ) 言祝く 磯つちをわくる波にもながされぬ干潮の磐こそめでたかりけれ 122. いそつちを わくるなみにも ながされぬ ひしおのいわこそ めでたかりけれ 磯地を分くる波にも流されぬ干潮の磐こそめでたかりけれ い そつちを わ くるなみに…

特別急行 かもめ 博多-長崎 山陽路から西海路へ

特別急行 かもめ 博多-長崎 名に寄せて言祝く なみみぎわ 潟におぼれし魚児は君が餌なりしか消息無沙汰 116. なみみぎわ がたにおぼれし さかなごは きみがえなりしか しょうそくむさた 波汀潟に溺れし魚児は君が餌なりしか消息無沙汰 な みみぎわ が たに…