福岡県
直方 ふるまち通り 古町商店街 言祝く 世はふれど降らざる路の丸なりの千尋の傘のふるびやはする 367. よはふれど ふらざるみちの まるなりの ちひろのかさの ふるびやはする 世は経れど降らざる路の丸なりの千尋の傘の旧びやはする よはふれど ふ らざるみ…
直方 御館橋 往時の眺めを偲ぶ 出つ入りつしば廻らする転車台 高きに見しは遠ちの煙かも 366. でついりつ しばめぐらする てんしゃだい たかくにみしは おちのけむかも 出つ入りつ暫廻らする転車台高くに見しは遠ちの煙かも でついりつ しば めぐらする て …
直方 長崎街道沿いの町(1736年より) 町年寄 庄野仁右衛門を偲ぶ のぼりくだり往来盛る街村にたぐりし徳は仁の字なるめり 365. のぼりくだり おうらいさかる がいそんに たぐりしとくは にのじなるめり 上り下り往来盛る街村に手繰りし徳は仁の字なるめり …
筑前国 直方 由緒を言祝く 赤心の胆気は猛りがちならし おのこますらそ皇方にたつ 364. せきしんの たんきはたけり がちならし おのこますらそ のうがたにたつ 赤心の胆気は猛り勝ちならし 男益荒そ皇方に立つ せきしんの た んきはたけり が ちならし お の…
筑豊本線 直方駅 旧駅舎 偲ぶ 明治の血 湛えたる屋がまえゆり祖の手しのぶ乗り合いあらか 363. めいじのち たたえたるおく がまえゆり おやのてしのぶ のりあいあらか 明治の血 湛えたる屋構えゆり祖の手偲ぶ乗り合い殿 めいじのち た たえたるおく が まえ…
筑豊本線 直方駅 新駅舎 言祝く おのこみの頑健ひとつ湛わしくかいなひらきて往来に立つ 362. おのこみの がんけんひとつ たたわしく かいなひらきて おうらいにたつ 男身の頑健一つ湛わしく腕開きて往来に立つ おの こみの が んけんひとつ た たわしく か…
筑前 豊前 国境の山 福智山 黒田家臣 鷹取城主 母里友信の逸話を偲ぶ 祈む富士に後れはとらぬ岳なりと太兵衛の愛づる福智山かも 361. のむふじに おくれはとらぬ がくなりと たへえのめづる ふくちやまかも 祈む富士に後れは取らぬ岳なりと太兵衛の愛づる福…
直方 遠賀川 川筋気質 先つ兄らを偲ぶ 川筋のたまのおは先駆けの鯉 遠賀に逆えてのぼり龍らし 360. かわすじの たまのおはさき がけのこい おかにさかえて のぼりたつらし 川筋の玉の緒は先駆けの鯉 遠賀に逆えて/栄えて登り立つ/昇り龍らし かわすじの た …
直方 のおがた夏まつり 花火大会 言祝く 宵うかつ玉の爆ぜなば画眉たらし遠賀の水面にののめく夏よ来 359. よいうかつ たまのはぜなば がびたらし おかのみなもに ののめくなつよこ 宵穿つ 玉の爆ぜなば画眉垂らし遠賀の水面にののめく夏よ来 よいうかつ た …
直方 中ノ島公園 春を言祝く 中ノ島たおやかに花神やどし遠賀の水はのたりまつろう 358. なかのしま たおやかにはな がみやどし おんがのみずは のたりまつろう 中ノ島嫋やかに花神宿し遠賀の水はのたり順う なかのしま た おやかにはな が みやどし お んが…
直方 中ノ島 遠賀川水辺館 言祝く のぞき見るおかの館の硝子ごし たがい見つむるととのこひとのこ 357. のぞきみる おかのやかたの がらすごし たがいみつむる ととのこひとのこ 覗き見る陸の館の硝子越し 互い見つむる魚の子人の子 の ぞきみる お かのやか…
直方 阿高神社 先人の労を偲ぶ 呑む水のおそれを昔語りたる阿高の宮そ堰しとどむる 356. のむみずの おそれをむかし がたりたる あたかのみやそ せきしとどむる 呑む水の恐れを昔語りたる阿高の宮そ堰し止むる/留むる の むみずの お それをむかし がた りた…
直方 庚申社 猿田彦大神に奉る 月替えの五日の市のたまほこのおがみてしかのののの猿さま 355. つきかえの いつかのいちの たまほこの おがみてしかの のののさるさま 月替えの五日の市の玉鉾の拝みてしかのののの猿様 つきかえの いつかのいちの た まほこ…
直方 多賀公園 黄玉樹(おがたまのき) 言祝く 橋ふめば鳥の逃げたつ野路のさき おがたまのきは佇まいつつ 354. はしふめば とりのにげたつ のじのさき おがたまのきは たたずまいつつ 橋踏めば鳥の逃げ立つ野路の先 黄玉樹は佇まいつつ はしふめば とりのに…
直方 石炭記念館(旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所) 炭鉱王らを偲ぶ 胸三寸 飲むや事成し顔にみる太助の魄のこもりあらぬかも 353. むねさんずん のむやことなし がおにみる たすけのはくの こもりあらぬかも 胸三寸 飲むや事成し顔に見る太助の魄の籠り在ら…
直方 多賀神社 伊邪那岐大神、伊邪那美大神に奉る 国生みしののの祖御におとなわば多賀の社の桃やいろなる 352. くにうみし のののおやごに おとなわば たがのやしろの ももやいろなる 国生みしののの祖御に訪わば多賀の社の桃や色成る くにうみし の ののお…
直方 遠賀川 春を言祝く 花菜むらたましかば春霞たち遠賀の土手はのどかならまし 351. はななむら たましかばはる がすみたち おんがのどては のどかならまし 花菜群玉敷かば春霞立ち遠賀の土手は長閑ならまし はななむら た ましかばはる が すみたち お ん…
八幡西区 黒崎 三菱化学 紅白煙突 三菱化学 紅白煙突 2016年 Photo by bkn / CC BY-SA 言祝く 願わしくまとう祝きいろのろし傘 蒼な天つき熊の地に立つ 350. ねがわしく まとうほきいろ のろしがさ あおなあめつき くまのちにたつ 願わしく纏う祝き色狼煙傘 …
八幡西区 黒崎 黒崎祇園山笠 言祝く 沓の音の路次にあふれてさかり鳴る響鼓の宵よ今日こそよらめ 349. くつのとの ろしにあふれて さかりなる きょうこのよいよ きょうこそよらめ 沓の音の路次に溢れて盛り鳴る響鼓の宵よ今日こそ寄らめ く つのとの ろ しに…
八幡西区 黒崎城 元和元年(1615年)廃城 偲ぶ 海べりの九郎の城はさながらに桐の花をなみはかなくなりにき 348. うみべりの くろうのしろは さながらに きりのはなをなみ はかなくなりにき 海縁の九郎の城は宛らに桐の花を無み果無くなりにき うみべりの く…
北九州市 八幡東区 スペースワールド 偲ぶ 次いつつ舗道へ据え立つは饗花火狩るどちの縄張り 347. すがいつつ ペーブメントへ すえだつは あえはなびかる どちのなわばり 次いつつ舗道へ据え立つは饗花火狩るどちの縄張り す がいつつ ぺ ーブメント え す …
北九州市 八幡東区 枝光 地名の由緒を言祝く 筑紫路に行幸むかうる大禧よと縁を枝にかけ熊鰐は待ち兼ね 346. つくしじに みゆきむかうる だいきよと えにをえにかけ わにはまちかね 筑紫路に行幸迎うる大禧よと縁を枝に掛け熊鰐は待ち兼ね つ くしじに み ゆ…
JR九州 戸畑駅 北口 言祝く 渡し場の道にそびゆる大傘は薔薇くれないに突跨してわす 345. わたしばの みちにそびゆる たいさんは ばらくれないに とっこしてわす 渡し場の道に聳ゆる大傘は薔薇紅に突跨して座す わたしばの みちにそびゆる た いさんは ば ら…
北九州市 若戸大橋 言祝く 白妙の波頭のわかつ陸々におわすえびすも渡しあうらし 344. しろたえの はとうのわかつ おかおかに おわすえびすも わたしあうらし 白妙の波頭の分かつ陸々に御座す恵比須も渡し合うらし し ろたえの は と うのわかつ お か おか…
北九州市 若松区 高塔山 展望台 言祝く 八重ぶすま打ち敷く海は時じくにかくしも見えねたちそふ峰ゆり 343. やへぶすま うちしくうみは ときじくに かくしもみえね たちそふねゆり 八重衾 打ち敷く海は時じくにかくしも見えね立ち添ふ峰ゆり や えぶす ま う…
洞海湾 くきのうみ 言祝く 熊鰐の来まし遊びし曩古ゆり澪絶えかてぬ胎母の海なれ 342. くまわにの きましあそびし のうこゆり みおたえかてぬ はらものうみなれ 熊鰐の来まし遊びし曩古ゆり澪絶えかてぬ胎母の海なれ く まわにの き ましあそびし のう こゆ…
田川市 石炭記念公園 炭坑節 言祝く やぐらすそ輪なす着付けの柄もつむ炭坑節の月は太しも 300. やぐらすそ わなすきつけの がらもつむ たんこうぶしの つきはふとしも 櫓裾 輪為す着付けの柄も集む炭坑節の月は太しも やぐらすそ わ なすきつけの が らもつ…
福岡県 田川郡 香春町 香春岳 慰む 剥かれてはかしろき肉をわけてしか 礼誼かさぬるだけ細りけり 299. むかれては かしろきししを わけてしか らいぎかさぬる だけほそりけり 剥かれてはか白き肉を分けてしか礼誼重ぬるだけ細りけり むかれては か しろきし…
筑豊本線 原田駅 機回し線 往時を偲ぶ 歩廊ゆりしばしのあいだながめつる橙機車はすげかわるらし 298. ほろうゆり しばしのあいだ ながめつる だいだいきしゃは すげかわるらし 歩廊ゆり暫しの間眺めつる橙機車はすげかわるらし ほろうゆり しばしのあい だ …
筑豊本線 筑前山家駅 冷水隧道 言祝く 駅宿の幕間うがち闇六里 喘下緑なす千草つくし野 297. えきしゅくの まくあいうがち やみろくり ぜんかろくなす ちくさつくしの 駅宿の幕間穿ち闇六里 喘下緑なす千草筑紫/尽くし野 え きしゅくの ま くあいうがち や …