明治~終戦のころ
山手線 浜松町駅 旧芝離宮恩賜庭園 偲び寂しむ 離れ宮 ままにのぼりし築山の千代を籠むれど海こそ見えね 086. はなれみや ままにのぼりし つきやまの ちよをこむれど うみこそみえね 離れ宮ままに上りし築山の千代を籠むれど海こそ見えね は なれみや まま …
西日暮里 道灌山 遠つ兄らに戯る 春告に音をたがえしに巣をわかつ きよしや独歩 しき鳴きしけり 075. はるつげに ねをたがえしに すをわかつ きよしやどっぽ しきなきしけり 春告に音を違えしに巣を別つ 清しや独歩 頻鳴き如けり はるつげ に ねをたがえ し…
山手線 田端駅 田端文士村 往時を偲ぶ 文士うたかたひしめけば言あまた生まれては散る 星に芥に 073. ぶんしうた かたひしめけば ことあまた うまれてはちる ほしにあくたに 文士泡沫犇めけば言数多生まれては散る星に芥に ぶんしう た かたひしめけ ば こと…
豊後森機関庫 昭和二十年八月四日 殉職された職員三氏を悼む そは遺聞 國の末期もあかしけり 火器きずえぐるコンクリの肌 051. そはいぶん くにのまつごも あかしけり かききずえぐる こんくりのはだ そは遺聞 國の末期も明かしけり火器疵抉るコンクリの肌 …
若松 軍艦防波堤 涼月、冬月、柳の三艦にかしこみ慰む 津はひびきすさべどこさず艦つ垣ゆきつしずみつやわすかむなぎ 047. つはひびき すさべどこさず ふなつかき ゆきつしずみつ やわすかむなぎ 津は響荒べど越さず艦つ垣逝きつ沈みつ和す巫 つ はひび き …
直方 石炭記念館 往時を偲ぶ 閑をみた組合普請が晒れてなお煤しし栄華の匂いを生せり 016. ひまをみた くみあいぶしんが されてなお すししえいがの においをなせり 閑を見た組合普請が晒れて尚煤しし栄華の匂いを生せり ひまをみ た くみあいぶしん が され…
八幡 東田 八幡製鉄所 起業祭 言祝く 生く日足る日 物見衆生が山をなしはゆる引き札たれ起業祭 014. いくひたるひ ものみしゅじょうが やまをなし はゆるひきふだ たれきぎょうさい 生く日足る日 物見衆生が山を為し映ゆる引き札たれ起業祭 いくひたる ひ も…
池袋 巣鴨プリズン(現サンシャインシティ) かつての東京拘置所に近つ祖を偲ぶ いまはむかし刑たまわりし武のかたも国ながむるか楼たかきゆり 002. いまはむかし けいたまわりし ぶのかたも くにながむるか ろうたかきゆり 今は昔刑賜わりし武の方も国眺む…